大豆の豆知識

大豆の歴史

中国では数千年前から栽培されていたといわれる大豆。日本へは弥生時代の初期に、中国から朝鮮半島を経て伝わったとされています。その後、仏教伝来とともに肉食を避ける機運が高まると、貴重なたんぱく質源として大豆が様々な方法で食べられるようになりました。

日本でこれを大豆(だいず)と呼ぶようになったのは、『大いなる豆』の意味からのようです。ここでいう「大いなる」は一番大切という意味で、昔の日本では、一番最初に生まれた姫に「大姫」と名付けるのと同じく、一番目の豆として「大豆」と呼ばれたと言われています。しかし日本では古くから豆といえば大豆を指すことが多く、古来から「まめ=大豆」として親しまれてきました。

大豆の栽培と収穫

大豆は、4月初旬に種をまき10月中旬に収穫する夏大豆、6月の初旬に種をまき、11月初旬に収穫する秋大豆の2種類があります。これは、暖かいところに適した大豆、 寒いところに適した大豆という大豆の性質によって分けられます。

タカノフーズでは、アメリカ・カナダから輸入する大豆は契約栽培をしています。現地の大豆集荷業者から、流通各段階で分別し証明書をつけるIPハンドリングという方法で、遺伝子組み換え大豆や他の穀物が混入していないかどうかをしっかりと管理しています。

安全で美味しい大豆を安定供給し続けるために、タカノフーズでは生育状況,出荷施設,大豆品質など様々な確認を集荷業者と共におこなっています。

日本の文化と大豆

弥生時代の初期に大豆が伝わったとされ、間もなく納豆、そして奈良・平安時代には豆腐が伝わるなど、古くから日本人の生活に浸透していた大豆。特に江戸時代になると広く庶民にも親しまれたようです。江戸期には仏教の広まりもあり、あまり肉が食べられなかったため、貴重なたんぱく源として豆腐が重宝されたようです。天明2(1782)年には、「豆腐百珍」という豆腐料理のレシピ本が出版され、その翌年には続編が、さらに翌年には「豆腐百珍余録」が出版されました。豆腐の人気ぶりがうかがえます。

味噌や醤油などの調味料も古くからあり、500年ほど前の味噌の配合が多聞院日記という書物に記されています。これは、奈良興福寺多聞院の僧が、文明10(1478)年から元和4(1618)年の約140年間に渡って記した記録で、塩気の多い唐味噌のことはこの書物のあちらこちらに書かれています。

江戸時代には醤油の醸造も盛んになりました。もともとは関西の薄口醤油が一般的でしたが、その後、濃口醤油が江戸で大流行し、それ依頼、関東では濃口醤油が主流になりました。

大豆を使った食品

古くから日本人に親しまれてきた大豆製品。挙げればきりがなく、そして私たちの食生活に欠かせないものばかり。大豆をそのまま煮て食べるだけでなく、さまざまな調理品、加工品があります。

納豆に大豆を使う理由

納豆は、大豆に納豆菌を接種させてつくります。では、納豆菌を接種させれば、大豆以外の豆類でも納豆を作ることができるのでしょうか。答えは「はい」です。

納豆菌によって、あずき、グリンピース等の豆類でも発酵されます。ただ、それらの豆は大豆のようにたんぱく質が多くないため、大豆のような粘りにはなりません。大豆は畑のお肉と言われるように、たんぱく質が肉や魚に負けないくらい含まれています。このため、おいしい納豆ができあがるのです。