タカノフーズのあゆみ

2016 2018 「おかめ」ブランドの防護対策と「自律型人財づくり」に注力する

平成28(2016)年1月、日本初のマイナス金利政策導入が決定しました。ですが世界的な貿易摩擦の激化や保護主義の台頭もあり、国内の景気回復への足どりは前に進まないままの状態が続きました。

納豆・豆腐業界も、個人消費の伸び悩みと価格競争の激化により厳しい経営環境に置かれていました。そうした中、当社は平成30年4月、原材料・包装資材価格の高騰、人件費・物流費の上昇を受け納豆の一部商品について27年ぶりに価格改定を行いました。

一方で当社のトレードマークとなっている「おかめ」ブランドについて、第三者から自社の事業を守り、自社およびサービスの信用の維持・増進を図るため「おかめの面」防護標章を平成30年3月、特許庁に出願。11月に登録が認められました。それまでの商標管理のあり方を見直し、コピー品対策の一環として実施したものです。同年3月には営業活動の効率化を図るため、郡山営業所を仙台営業所に、千葉営業所を営業本部にそれぞれ統合しました。

この時期当社は、従業員の能力向上を図るため教育・研修制度を充実させました。会社の永続に向けて自律型人財を育成することが目的でした。平成28年3月、経営企画部門内の部署として教育・研修を新設しグループ全体の教育・研修体制の構築を進め、翌年9月には一般社員および管理職向けに「目標設定能力」向上のための研修を実施しました。同月、従業員の潜在能力と自律性を引き出すことを目的とした新人事制度の運用もスタート。平成30年4月には前述の研修名を「One Team プロジェクト」に改称して社員の受講対象を拡大しました。

新商品開発では、「健康寿命への関心」や「納豆の健康効果への期待」の高まりを受けて、平成29年2月、「納豆菌の強さを味方に」をコンセプトにした「すごい納豆 S-903」を発売しました。菌の健康効果に着目し、約2,200種類の納豆菌から選び抜かれた、健康をサポートする特許取得菌「S-903納豆菌」を採用した画期的な商品です。

これは話題を呼び、同年9月に日本記念日協会に対し9月3日を「S-903納豆菌の日」とすることを申請し、登録承認されました。平成30年2月には、日本食糧新聞「第36回食品ヒット大賞」で「すごい納豆 S-903」が「優秀ヒット賞」を受賞した。食品業界の活性化に寄与したことなどが評価されました。

  • 「すごい納豆 S-903」専用Twitterの画面
  • 「おかめの面」防護標章登録証
  • 「すごい納豆 S-903」
  • 第36回食品ヒット大賞受賞式

そのほかの納豆新商品では、平成28年2月に納豆のにおいが苦手な人を意識した「においやわらか旨味」を西日本限定で発売。5月には「旨味ミニ3」をリニューアルし「まろやか旨味ミニ3」としました。

  • 「まろやか旨味ミニ3」
  • 「においやわらか旨味」

豆腐については、販売拡大に伴う供給力不足に対処するため栃木県真岡市の豆腐開発研究所と同じ敷地内に鬼怒川第二工場を建設。平成29年7月から主力商品などの生産を開始しました。簡便・即食のニーズに応えるため、平成28年10月にレンジアップシリーズ「濃厚うま辛スンドゥブ」「鶏塩たれの豆乳入りおぼろ豆腐」「濃厚豆乳入りおぼろ豆腐コーンポタージュ味」を期間限定で市場投入。翌年9月には「カリッと焼ける絹厚揚げ」「カリッと焼ける北海道絹厚揚げ」を発売しました。

  • 鬼怒川第二工場
  • 「カリッと焼ける絹厚揚げ」
  • 「カリッと焼ける北海道絹厚揚げ」